ハウスメーカーの鉄骨住宅は2種類 【構造の違いとメリット】

家づくり

2階建て鉄骨住宅には、大きく分けて2つの構造があります。「鉄骨軸組構造」と「鉄骨ボックスラーメン構造」です。外観は同じように見える鉄骨住宅でも、中身の構造は大きく異なります。この2つの鉄骨住宅の構造について解説します。

鉄骨軸組構造の特徴

「鉄骨軸組構造」は単純に言えば、木造住宅で一般的に多く用いられる木造軸組構造の「木」を「鉄」・「鉄骨」に置き換えた構造です。柱と梁と筋交いで基本構造が構成される木造軸組工法と、原理や考え方は基本的に同じものですが、柱と梁の部分を軽量鉄骨に置き換え、筋交い部分を鉄骨ブレースに置き換えた構造です。大手ハウスメーカーの鉄骨の家と言えば、ほとんどがこの鉄骨軸組構造を採用しています。木造軸組構造と同じように、とても設計自由度が高く、かつ優れた耐震性や強度を合わせ持っています。

※画像はダイワハウス公式HPより引用しています。

■鉄骨軸組構造を採用するハウスメーカー (2~3階建て)

積水ハウス 「イズ・ステージ」
「イズ・ロイエ」
「ビー・サイエ」
「ビー・モード」
「ビー・モード・ジェント」
ダイワハウス 「ジーヴォΣ」
「ジーヴォE」
「ジーヴォ03」(3階建て・狭小地対応)
パナホーム 「カサート テラ」
「カサート ファミオ」
「カサート こだわりの邸宅」
「エコ・コルディスⅡ」
トヨタホーム 「エスパシオ LX」
「エスパシオ 都市のひだまり」
「エスパシオ ガレージスタイルプラス」
「エスパシオ アーバンウィンド」
「エスパシオ EF」
「エスパシオ Mezzo」
「エスパシオ EF3」(3階建て)
へーベルハウス 「キュービック」
「新大地」
鉄骨軸組構造のメリット! (鉄骨ボックスラーメン構造に比べ)
●設計自由度
●リフォームの対応力
●多くのハウスメーカーから選べる

鉄骨ボックスラーメン構造の特徴

鉄骨ボックスラーメン構造の「ラーメン」とは、ドイツ語で「枠」を意味するRahmenに由来し、柱と梁が溶接で接合している構造のことを指します。鉄骨軸組構造では梁と柱などは、主に現場においてハイテンションボルトで結合されますが、このボックスラーメン構造は工場で溶接により剛接合されているので、鉄骨軸組構造に比べて、強度や耐震性に関して大きなアドバンテージがあります。ここが鉄骨軸組構造との最大の違いと言って良いでしょう。

ひとつの部屋を単体と考え、ボックス、枠として、工場で生産し、建築現場に運び、ほぼ一日で組み立てます。それぞれのボックスは配線や内装の下地工事まで済ませているので、建築現場での工期が非常に少なく済みます。また、工場で大型機械やコンピュータなどを駆使して製造される割合が高いので、現場施工の割合が多い鉄骨軸組構造よりも、品質が高いレベルで安定していると言われています。ボックスラーメン構造の鉄骨住宅を扱う各ハウスメーカーは、工場での生産割合が非常に高く、セキスイハイムやトヨタホームでは、その割合が8割以上にもなると言われています。耐震性に関しては鉄骨軸組構造よりも高いと言われているので、2階建ての一般住宅では最強の構造とも言えます。また、鉄骨軸組構造とは違いブレース(筋交い)が必要ないので、意外にも大開口や大空間のような開放的な間取りも可能で、しかも優れた耐震性を兼ね備えています。

※画像はセキスイハイム公式HPより引用しています。

■ボックスラーメン構造を採用するハウスメーカー (2~3階建て)

セキスイハイム 「ドマーニ」
「パルフェ」
「ハイムbj」
「クレスカーサ」
「スマートパワーステーション」(ZEH仕様)
「スマートパワーステーションα」(ZEH仕様)
「デシオ」(3階建て)
トヨタホーム 「シンセ スマートステージ」
「シンセ スマートステージZERO」(ZEH仕様)
「シンセ スマイリズム」
「シンセ はぐみ」
「シンセ グレートソーラ」
「シンセ カーダ」
「シンセ フィーラス」
「シンセ アスエイ」
「シンセ ママハピ」
「シンセ LQ」(規格型住宅)
「シンセ ヴィトロア」(3階建て)
鉄骨ボックスラーメン構造のメリット! (鉄骨軸組構造と比べて)
●耐震性
●大開口や大空間に対応
●工期の短縮

ミサワホームでも、鉄骨ボックスラーメン構造の鉄骨住宅を扱っていますが、そのシェアは極めて小さいためここでは割愛させていただきます。ミサワホームの鉄骨ボックスラーメン構造が気になる方は公式ホームページをご覧ください。

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